というわけで、青蛙さまのとこでコメント書いたときには100%冗談だったんですが、なんかぽっかり時間があったので本当に書いてしまいました。
眼鏡SSです。
眼鏡目線で世の中の眼鏡さんたちを切って切って切りまくるというお話…
…も、考えたんですが、
あれです。
鳥肌的なお話になりました。
このSSを持ってして、私は恋愛ジャンルから卒業しようと思います(早ッ
ムリでしたごめんなさい。
やっぱりダークなのとバカなのに向いてます。
バカなの、といえば、名探偵シャルロットシリーズについて、続きは? と心底嬉しいコメントをいただき、もう幸せいっぱいです。
もっそい単純なので、うっかり書きそうです。
というわけで、鳥肌必至の眼鏡SS、
鳥肌ドントコイの方だけどうぞ。
青蛙さま、本当に書いて本当にゴメンナサイ本当に反省してます。
「コンタクトにしようかなあ」
何気ない一言に、まあやは異常に反応した。
喉に詰まらせたのか、ストローからアイスロイヤルミルクティが逆流。ごほごほ、とむせている。ギャグマンガも真っ青だ。
「な、なんで」
「なんでって、聞いてたろ。さっき、眼鏡屋で」
セールののぼりに吸い寄せられて、のぞいてみた眼鏡屋。ミニのスーツ姿の店員が、俺の眼鏡にアンテナを立てて実に巧妙に接近、コレハいかかですかアレハいかがですかと勧めた挙げ句、眼鏡をはずした俺にいったのだ。なんてキレイな目、コンタクトもお似合いですよ──と。
とはいえ、俺のセリフの本気度はせいぜい二パーセントだった。だが、まあやの反応のおもしろさに、俺のいじわる心に火が灯る。
実のところ、俺は疲れていた。先日オープンしたばかりのショッピングモールに、日曜に行くバカなどどこにいるだろう──まあ、そんなバカが山のようにいるからこそ、大渋滞が起こるわけだが。
付き合って三年目の彼女、まあやが、どうしてもどうしてもというから、しかたなく車を出したのだ。おかげで、普通ならあと五分の距離から、駐車までが恐ろしくも一時間。
ばかげている。数ヶ月も経てば、どうせ閑古鳥が鳴き放題だろうに。
「コンタクトはさ、ほら、危ないんじゃないかな。あたしもよく知らないけど、あれってうたた寝できないんだよ。寝ちゃうとくっついちゃうんだって、目に。痛いよ、絶対」
休憩、とこれまた並んでまで入ったカフェは、しゃれた造りが台無しなほどにファミリー客でごった返していた。周囲の目を気にしたのだろう、まあやは一応ボリュームを抑えて訴える。それでも、必死具合が痛いほどに伝わってきた。
なんでこいつ、こんなにコンタクト否定派なんだ?
「ソフトならそうでもないんじゃねえの。いいじゃん、コンタクト。カラフルなのもあるし」
「いや、よくない、よくないと思うな」
頑固に否定。
なんとなく、俺はまあやの嫌がる理由がわかってしまった。だから、わざと続けた。
「店員さんもいってたろ、目がキレイだって。決まりだな、俺、コンタクトにするわ」
「むっくん!」
まあやが、テーブルをバンと叩く。クッキーが彩る皿が、数ミリ浮いた。
「なんでそんなにイヤなんだよ」
「……だから!」
まあやは、急いでまわりを見た。ミルクティーを飲んで、ストローから口を離し、ごく小さな声で何ごとかつぶやく。
「…………じゃん」
「は?」
当然、聞こえない。
身を乗り出すどころか、俺はイスに深くもたれかかって、耳元に手を当てた。
「なんですか?」
「……だって、かっこよくなって、モテたら困るじゃん」
唇を尖らせていう。
俺は呆れかえった。こいつ、付き合って三年で、なんでいまだにこんなフレッシュなんだ。
「まあや、俺、そんっなにかっこよくないぞ」
「知ってるよ」
「おまえ、そこはフォローしろよ」
「でもヤダ」
そっぽを向いてしまう。こいつはいつだってこうだ。俺にとってはわけのわからない小さなことで、怒ったり笑ったり。
そこがおもしろい、と素直にいったらフグみたいに怒ったので、もういわないが。
「だいたい、コンタクトにしてかっこよくなって、どうすんの。だれに見せるつもり? アイコちゃん? サクちゃん? ヨシナカさん? タシロさん?」
「おまえ、俺んとこの後輩事情になんでそんな詳しいんだよ」
一度でも名前が出た女性のことは忘れないらしい。女ってコワイ。
「いいじゃん、かっこよくなるならそれで。おまえがそんな怒ることじゃないだろ。そもそも、なんで怒ってんの」
「怒ってない! ヤキモチ焼いてるの!」
それこそナゾだ。
まあやの妄想のなかでは、コンタクトにした俺が複数の女性を口説いたんだろうか。
「コンタクトにしなくたってな、眼鏡はずして口説くぐらいはカンタンだぞ。わかってるだろうけど」
「──!」
しまったその手が、という顔で、まあやが黙る。
いやあ、おもしろい。
剣呑な目つきで俺をにらみ上げて、まあやは低い声を出した。
「……だれを口説くつもり」
「まあやを」
眼鏡の奥で、笑う。
思惑どおりに、まあやの顔がどんどん赤くなる。
「だ、騙されない、騙されないよ!」
「ああ、でも気が変わるかも。どうする? ただいま限定でそんな気分ですが」
「いま? いまだけ? ここで?」
なにが騙されない、だか。
まあやは周囲を気にしつつ、腕を組んでうなり始める。数秒後、意を決した様子で、顔を上げた。
「……お願いします!」
俺は思わず吹き出した。
「いや、もう気が変わったわ」
「ずるい──!」
フグになったまあやが、目の前で悲鳴をあげる。
こんなやりとりが楽しくてしようがないと、正直にいったらやっぱり怒るんだろう。
にやけそうになるのを懸命にこらえて、俺はアメリカンコーヒーを口に運ぶ。帰りの渋滞のなかで、助手席に顔を向けて眼鏡をはずすのもありかな、とか思いながら。
おしまい!!
あーあーあーあームリムリムリムリムリッ! だめだこれオフラインの知り合いとかには絶対見せられない! なんだこの恥ずかしさ! なんだコレ! あーーーーーーーっっ あーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっ!!
恋愛小説を書かれる作家さまたちを、心から、心から尊敬いたします…!!!
なんというか、お尻の穴がキュってしまるような感覚です・・・・って酷い表現してしまいましたが褒め言葉です。ええ、本当です(何)
面白かったのです♪
むっくん、まあや・・・これだけで蛙は恥ずかしくて悶えて転がりました!
やあぁ、お疲れ様でした(笑
蛙の揚げ足取りのようなコメントに応えてくれる光太朗様には蛙はマジ、「コウタン!」と呼びかけたくなります!
ああ、こうやって愛って続くのね・・・と幸せをかみ締めております。
でも、まあやに一言!
「メガネはずしたら・・・・」ってメガネかけてるから格好良さがアップでしょーが!
のび太君を見なさい、メガネはずしたら3の反対みたいな目じゃないかっ!
とまあそんなこんなで・・・・。
光太朗様、恋愛物卒業ですか?時々は読みたいなあ。恥ずかしくて身もだえする感じ、嫌いじゃないもん。
これも眼鏡フェスタにアップさせてもらいますね!
ありがとうございました!
しかも、前回のに引き続き、今度はむっくん視点からってとこがいいですね。
眼鏡、私も好きですよ。こういう楽しいカップルは可愛くて仕方ないです。愛でたい。(笑)
卒業といわず、ぜひまた書いてくださいよ~。
ちょっと鳥肌が恋しくなったらでいいですから。
というわけで、にまにましている文樹妃でした。
コンタクトレンズ痛そうなので入れる勇気が湧きません。
あとこの話、地味に女性のほうが初々しい過ぎるw学生かよw渋いなー。可愛いなー。いいなー。
全然恋愛もの書けるんじゃないんですかね。なんか初々しすぎて見てられないけどw
アメリカンコーヒーの似合う男になりたいby蜻蛉
ちなみにうちの黒歴史は着々と削除の方向に向かってます。昨日友人に「てめぇは何も分かっちゃいねぇよ」と駄目出しされました。僕はお家に帰ります。
俺も多分卒業ってか、元からあんなもん書けたクチの人じゃねぇぇぇぇ!!
光太郎さまに便乗し、世の恋愛小説家に敬意を払います。スイーツ(笑)の構成力は異常。実は結構書けない物語です。最近のは軽く官能化してますが。日本オワタAA(ry
よ、読んでいただいてしまったのですね…! これは私だけど私でないナニかが書いているのだということをご了承ください…!!! 普段書いてるのはお尻の穴キュっとは無縁なんです本当です(必死
でも嬉しいです>< ありがとうございます!!
>青蛙さま
書かれてもめーわくだろうと、アップを逡巡したのですが勢いで載せてしまいました……って、フェスタに参加!? うわーーー、もうちょっと頑張って書くんだったか>< な、なにやら申し訳ないです……お心遣いありがとうございます><
まあやさん的には、眼鏡をはずす特別感が大事なんでしょうが、あれですね、フェスタの意味合い的には逆のほうが良かったですね(普段コンタクトで時折眼鏡ってことです。
恋愛ものはきっぱりと卒業します! お付き合いいただき、ありがとうございました!! 二つだけでしたが;
>文樹妃さま
恐れ多いお言葉の数々、ありがとうございます、師匠><
わたくしは恋愛モノを卒業……っていうか中退か、これ?(笑 鳥肌が恋しくなったら(いやならないと思うんですが;)またちょこっと書くかもです。そのときは読んでやってください!!!
やー、でもこういうカップルが隣のテーブルにいて、会話聞こえちゃったりしたら大変でしょうね……鳥肌が……(笑
>蜻蛉さま
わあ、ありがとうございます>< 『恋愛小説』の方も読んでいただいたようで、正直なとこ恥ずかしいんですが嬉しいです!!
おっと蜻蛉さま、眼鏡かけていらっしゃるんですか? いかがでしょう、眼鏡フェスタに写真で参加とか(ゴメンナサイ。
女の子は、つきあっちゃえばけっこうな割合でこんなもんだって話に友だちうちでなったことありますが、どうなんでしょうかね。リアルな女性は少なからずみんなツンデレと申しますか。いや、でも初々しすぎて私ももう書いてられないです;
削除! 削除ですか! 大人気作なのに…!!
や、でも本当に、恋愛小説を書く作家様はすばらしいですね。っとあれですよ、官能化といえば、ぜひ少女漫画雑誌を手に取ってみてください。え、これちびっ子読むの!? とカルチャーショックですよきっと。
あれ? なんかまとまりのない文に。多少酔ってましてごめんなさい。
ともかくありがとうございました!!!
そして、書いちゃいました、眼鏡SS!
いや、私のはもう、鳥肌どころじゃないかもしれません。悶えさせてしまうかもしれませんが、それでもよろしければ、私のブログ、もしくは青蛙さまのフェスタにて、読んでやってください。
胸焼けの薬をご用意して、お待ちしてます。(笑)
こう、お互い刺激されて創作意欲が出たりするのって、素晴らしいですよね! (一人完結)