どんどんやりたい放題になってきています。
やっと中華一番っぽくなってきたヨ! (っていうかミスター味っ子?
あの手の料理アニメはもうやらないんだろうか……
それにしても、こういうバカな話書くのってなんでこう楽しいんだろう。
描写とか、あからさまに手抜きで申し訳ないですドーモ。
莉啓の中華一番 4
九名の料理自慢による『究極の料理』が、ずらりと並んでいた。
各料理人にテーブルが一つ割り当てられ、テーブルコーディネイトまで委ねられる。花を飾りつけ、パーティさながらに盛りつけたものもいれば、自前のテーブルクロスで家庭的に演出したものもいる。
コーディネイト、という意味では、莉啓のテーブルは味気ないものだった。これといって、特別に何かを飾ったというわけではない。
ただし、一つ、他の参加者を圧倒している点があった。
「満漢全席……! 満漢全席だ……!」
観客席からざわめきが起こる。
莉啓だけは、食卓が一つでは足りないと直訴し、五つのテーブルを使用していた。その広大なスペースすべてを、大皿が占拠している。
「マンカンゼンセキ?」
用は済んだとばかりに、早くもエプロンを脱ぎ捨てた悠良が、聞き慣れぬ単語に首をかしげる。
「それ、何?」
「俺も詳しくはないけど、どっかの皇帝のために作られるすごい量の豪華料理……じゃなかったかな。豪華すぎて、三日三晩かけて食べるとかなんとか」
うろ覚えの知識を怜が披露する。しかし、冷淡な目で莉啓が怜を一瞥した。
「そんなものではない。これは、悠良の好物百品だ」
「……ああ、そうですか」
莉啓にとって、満漢全席は「そんなもの」であるらしい。悠良の好物百品は、皇帝のための豪華料理を超越するようだ。
それにしても、二時間で百品。
いったい何が彼をそこまでさせたのだろう。
「もうさー、特級厨師にでもなって、背中に中華鍋とお玉背負って、馬に乗って料理修行の旅でもしたら?」
「俺は料理のために生きているわけではない」
怜の投げやりなぼやきに、莉啓がごく真面目に答えた。
じゃあ何のために生きてんだ、と聞こうと思ったが、それこそ愚問だ。
そんなやりとりをしているうちにも、審査はすでに始まっていた。チャーリー=ビックルが、エントリーの早い参加者の料理から順に、次々と試食していく。まず彼が試食し、実況。それを聞いた一般審査員が試食。最終的に人気の高かった料理人の優勝、ということになるらしい。
ちなみに、主催者であるキャンディ=エラット嬢の試食分は、最初に取り分けることが指示されていた。
彼の実況を聞いている限りでは、それぞれやはり美味であるようだ。ただ、誇張表現が多すぎて、どんな味なのか正確に伝わっては来なかったが。
「さあ、皆さんお待ちかねの、この方──リケイ選手、リケイ選手の満漢全席です! なんという量でしょう、二時間でこの量、なかなかできるものではありません! ……は? 満漢全席じゃない? はあ、なるほど……大変失礼しました、こちら、悠良さんの好物百品ということでございます!」
「うわー、恥ずかしい」
怜が思わず他人のフリをする。そんな大声で、皆様にアピールしないでもよさそうなものなのに。そもそも、料理人選手権で作る料理が誰かの好物などと、感覚がずれていなければできない行動だ。
しかし、当の莉啓も、名前を出された悠良も、まったく意に介していないようだった。
感覚が常人とは違うのだろう。
「それでは、不肖チャーリー=ビックル、試食いたします!」
そう宣言して、チャーリーはスプーンを口に運んだ。
瞬間、彼の口から光が溢れ出した。
コメコメコメコメコメ……と、どこからともなくメロディが聞こえ始め、チャーリーの口から米つぶが踊り出てくる。
チャーリーの身体は宙に浮き、恍惚とした表情で、彼は両手を大空に掲げた。
「こ、これは……! まるで、米が奏でるハーモニー……!」
彼の姿は、もはや米そのものになっていた。来ていた赤いスーツは、いまや黄色のドレスに変貌している。
黄色のドレス──そう、それこそが卵黄だった。
タマタマタマタマ、タマーゴタマーゴ。
コメコメコメコメ、コメとタマーゴ。
相性抜群、わたしたち、ステキパートナー。
宙を舞う米と、黄色ドレスのチャーリーとが歌い出す。
「なんということだ──! 米一粒一粒に、薄い卵黄のコーティング! まるで匠の技! 卵の甘みが米を引き立て、そして米がそれに全力で応えている! 固すぎず柔らかすぎず、それでいて弾力豊富! パラパラ感は残しているのに、かつ全体のまとまりを損なわない……! こんな、こんな料理に出会える日が来るなんてー!」
なんてー、に呼応するように、米が虹色に変化して、空を彩り始める。
タンゴのステップで空を踊りながら、チャーリーは涙を流して絶叫した。
「う──ま──い──ぞ──!」
「当然だ、悠良の好物だからな」
淡々と、莉啓が述べる。
「当然ね。おいしいわよね、莉啓の炒飯」
悠良はいつもどおり偉そうだ。
唯一、怜だけが、苦虫を噛みつぶしたような顔で、一言つぶやいた。
「そんなばかな」
怜はもう帰りたかった。
しかし、彼の願いもむなしく、百品分の実況が延々と続いた。
つづくー!
なんちゅう・・・ばかばかしい!大笑いです。
んとに、莉啓ったら・・・伶が恥ずかしがる気持ちも分かる気が。
しかし、その場にいて、莉啓の炒飯を食べていたら絶対蛙も歌っていたでしょう!(断言)
タマタマタマタマ、タマーゴタマーゴ。
コメコメコメコメ、コメとタマーゴ。
相性抜群、わたしたち、ステキパートナー。
と。
黄色の蛙と成り果てた蛙が歌って踊る!
リケイの作ったこの炒飯!
タマタマタマタマ、タマーゴタマーゴ。
コメコメコメコメ、コメとタマーゴ。
相性抜群、わたしたち、ステキパートナー。
ついでに蛙と相性抜群!ステキパートーナー!
年甲斐もなくハッスル(死語)したので
ちょっと休憩します。