(↓泣きそうな光太朗です。どうなっても知らないぞう)
いってしまった瞬間に、後悔した。
大きく見開かれた伊吹の目から、ぼろりと涙がこぼれ落ちたからだ。
──僕はいま、いったい何を口にした?
驚いたのだろう、と思う。
普段は僕の眼鏡とあいつの眼鏡と、二重の眼鏡を通してしか、あの大きな瞳を見ていなかったから。
いや、もしかしたら、見たことなんてなかったのかもしれない。
実は傷つきやすいあの目も、女の子らしい格好なんて滅多にしない華奢な体躯も、きちんと手入れされている艶やかな髪も。
気づいてしまった。
いま、初めて。目の前の伊吹の存在に。
彼女は、涙を流しているというのに。
「な、なんだよ、冗談だろ! いつもみたいに返してこいよ、おまえも好きな金魂のセリフだろ」
動揺しながらも、いつもの言葉を吐き出す。
背に伝わる汗と、妙な後ろめたさとを感じながら、どうにかそれを表には出さないように。そうだよな、それにしてももうちょっといい方ってもんがあるだろ──そんな軽い返答を期待して。
伊吹は初めて何かに気づいたかのように、はっとした。両手で口元を押さえ、僕とは決して目線を合わせず、そのまま踵を返す。
「ま……──っ」
待て、といおうとしたのかどうか、それすらわからない。
僕の無防備な足下に、ハチがダイレクトアタック。あたりまえに運動不足な僕はそのまま床に顎をぶつけ、頭上のもっと遠くで、乱暴に扉の閉まる音がした。
*
オレは恵夢の家の前で、ヒンドゥースクワットに精を出していた。
デブ猫にやられ、一度はこの場を離れたものの、なんだか、どういうわけか気になって、また戻ってきてしまったのだ。「ごめん、急用」なんていう、怪しさ百パーのメールを彼女に送りまでして。自分で自分の行動に呆れる。
通行人や、もしかしたら出てくるかもしれない恵夢や伊吹に怪しまれないよう、カムフラージュも完璧だ。オレの汗、今日もいい香り。
ダダダ、と駆けてくる音がして、目の前で扉が開いた。
思わず隠れそうになったが、出てきた人影に目を丸くする。
伊吹だ。
初めて見るような、スカートスタイル……それに、オレのいったことを本当に実行したのだろうか、眼鏡をしていない。
なにより、彼女は泣いていた。
身体中が一気に熱を帯びた。オレはほとんど無意識に、伊吹の細い腕をつかんだ。
「おい!」
「──離せ、バカ!」
怒りさえ込めて、伊吹が濡れた瞳でオレを射抜く。 一瞬たじろいだが、オレはより一層強く、腕を握りしめた。
衝動を、ぐっとこらえる。引き寄せて、抱きしめてしまいたいのに。
「どうしたんだよ」
「うるさい! あ、あた、あたしは──!」
もともと上気していた伊吹の頬が、みるみる紅潮していく。
勢いをすべて飲み込んでしまったかのようなか細い声で、彼女は呻いた。
「恥ずかしい……──」
限界だった。
オレは乱暴に伊吹の顎を持ち上げ、かみつくように唇を押しつけた。
……。
こ、今度こそ逃げます。
続きが楽しみ……って、期待どおりの文樹妃さん!おっかけまーす^^
リンクの件ですがめちゃくちゃオッケーです!というか私も日参してました(笑
只今サイトリニューアル中で、他にも勝手にリンク加えたいなあと思っていた方々多数いたのでこっちからも加えちゃいますので!
よろしくおねがいしまーす^^
う~ん、まさに王道恋愛小説ですな。
結構可能性を秘めた終わりにしたつもりですけど実に乙女できましたか。
次は文樹妃さんですか、ナイスチョイスです。さて、追っかけますか!!
鬼カオスなバトン……こっちに流れて参りましたか(笑)
お疲れ様でした!いや~あんな変態チックになりかけていたこの物語を光太朗さんの見事な文才で、素敵な恋愛物語になていたのですごくビックリしました!
さすがですっ♪師匠と呼ばせて下さいっ!!
この後もストーカーのごとくおっかけます(笑)
やはー、よかった!! ものすごい不安でしたが、萌を提供できたようで一安心です><
ふふふ、こうきたら続きは文樹妃師匠っすよ、それはもう。期待を一心に受けて胃腸炎とかになってたらどうしよう(笑……ごとじゃないか;
リンク、ありがとうございます! 実は軽くネット断ち中なので、落ち着きましたらすぐにでも!! サイトリニューアル、楽しみです>< 今後ともよろしくお願い致しますー!
>水菜さま
ケケケって!(笑
いや、もう終わったんでいいです。あれです、のど元過ぎた瞬間に熱さを忘れるタイプです。むしろ回して下さってありがとうです!
現れたのがゲームから飛び出した萌えキャラ、とかいう展開を狙って?? とかも思いつつ、王道でいってみました。らう゛です、らう゛(心臓かゆい……。
さあ、みんなで文樹妃さまを追っかけましょうーー!!
>愁真さま
来ましたよ! 他人事だったのに!(笑
いやもう、基本あまのじゃくなので、だったら王道じゃーーい、とムリヤリちっすな展開です。むちゅぅぅ。す、素敵といっていただけて光栄です><
追っかけましょう、追っかけましょう! この記事載せた日のアクセス数がすごいことになってるんで、文樹妃さまんとこもカウンタぐるぐる回るんだろうな(汗 大人気ですね、カオスバトン>< 元祖の火付け役は、まさに愁真さまですよ!!
こっちは王道ラブコメになってたのか~~。
なるほど。私にもある意味こっちのほうがカオスw
らぶらぶはかゆいですよね!
私も「チェリー」書いてた時、死ぬほどかゆかったです!!しかも口から砂を吐いてました!!(読者が聞いたらなんて言うやら)
しかし光太朗さん・・・・二種類のバトン制覇、お疲れ様です。
エライ子です。アンタはエライ子です!!(;□;)
らぶらぶもしっかりガッチリ書かれてる姿に尊敬~~~~!!
さぁ・・・・・よく頑張ったね。戻っておいでソウルメイト。このダークコメディの世界へ・・・・・。(イヤな手の差し伸べ方・・・・)
文樹妃さまからまわってきちゃいましたよ( ̄□ ̄;)!!まさか私にくるとは。光太郎さまと文樹妃さまのあとなんて大丈夫なのか私!!(弱気)
えっと…。
先に謝っときます。
ごめんなちゃい。(と、可愛く言ってみたり…
では、いい逃げします。
ε=┌( ・_・)┘
卯月さま、苦手なんですか!? ええっ、あの人気作にそんな裏話が(>ε<)
めぐってめぐって卯月さまに回るのを楽しみにしてます……(>_☆)
私は晴れてダークコメディの世界に帰…………え、ダークコメディ?(笑
めざせ、ダーコメマスター(>□<)o