連載ものはほとんど手をつけてないんですが、完結したら読みたいです。
掲示板にて、「こどものころはやったもの」とか「好きだった給食」とか、懐かしい話題に花が咲いてて、なんだかほんわかします。
企画に出した「空と桜の冒険記録」にも、そりゃもうステキなイラストをいただきました!! ほんとステキなので、ぜひのぞいてみてくださいましまし。
ムチャサイト:http://mucha.yu-nagi.com/
風邪でぶったおれるまえに、ダークなのいっこだそうかと思って執筆してた短編があるんですが、間に合うかなぁ。データ持ってくればよかった。
そんなわけで、以前にも話題になりましたが、ムチャ企画のイラストコーナーに投稿されたnicoさまのステキイラストを、のっけてしまいます!
じゃーーーん!!
いかがですが、この雰囲気ある感じ!!
今回、こちらのイラストを題材にして、とても短いですがssを書かせていただきました。
続きに載せますー。
『妖精とワタシ』
「あのね、アヤちゃんったらひどいの」
学校から帰ってくるなり、ランドセルも手提げかばんも置かず、花ちゃんはそういって唇を尖らせた。
大好きな、大好きな花ちゃん。
意地っ張りで、つらいことやいやなことがあっても我慢して泣かないで、とっても頑張り屋さんで、本当はだれよりも優しい女の子。
四年生になったばかりの花ちゃんは、本当に花が咲いたみたいに、この春にぐんと背も伸びて、顔だってお姉さんみたいになって、なんだかまぶしいぐらいだった。
でも、そういう表情は変わらないね。
怒ったような、泣きたいような、いろんなものを我慢している顔。
その表情が、急に暗くなった。
瞳を伏せるようにうつむいて、花ちゃんは消え入りそうな声を出した。
「ねえ、ハノカ。聞いてる?」
ハノカ。私の名前。
私は、もちろんとうなずく。
「アヤちゃんと、遊ぶ約束をしてたの。でも急に、やっぱりダメだって。あたし、楽しみにしてたのに」
知ってるよ。
日曜日に、アヤちゃんのパパさんの車に乗せてもらって、遠くの大きな公園に行く約束だったんだよね?
知ってるよ、花ちゃんが楽しみにしてたこと。
大きな目をきらきらさせて、話してくれたの、覚えてるよ。
「それにね、トモキくんもひどいの」
トモキくん。
その名前に、私は思わず笑ってしまった。
だってそれは、花ちゃんの大好きな男の子の名前。一生懸命手作りして、二月にバレンタインのチョコをあげたのだって知ってる。
お友達といっしょになって、「友チョコ」なんていって、ごまかしちゃったみたいだけど。
「ねえ、ハノカ、聞いてる?」
私は慌てて笑うのをやめた。そうだ、花ちゃん、真剣なんだから。
聞いてる、ちゃんと聞いてるよ。
「トモキくんね、この髪型、似合わないっていうの。パパもママも、似合うっていってくれたのに」
あらら。
それって、照れてるんだと思うな。
それぐらいの男の子ってね、恥ずかしくて、なかなか女の子を褒められないものだよ。
気にしなくていいよ。
「ねえ、ハノカ。変じゃないよね? 似合ってる?」
もちろん、似合ってるよ。
「似合う?」
似合ってるよ、かわいいよ。
とってもとっても、かわいいよ。
「ねえ」
花ちゃんの目に、涙がにじんだ。
どうしたの、花ちゃん。
めったに泣かない花ちゃん。いつだって我慢する花ちゃんなのに。
「ねえ、ハノカったら、ひどいんだよ」
その言葉に、ズキリとした。
「急に、いなくなちゃったの。この髪だって、いちばんにハノカに見せたかったのに、いなくなっちゃったの。かわいいねって、いってくれないの。ねえ、ハノカ……」
とうとう、花ちゃんは泣き出してしまった。
べたりと床に座り込んで、大きな声をあげて、まるで生まれた時みたいに泣いている。
どうしよう、どうしよう、花ちゃん。
私はここにいるよ。
ずっとそばにいるよ。
でもね、花ちゃん。花ちゃんはもう、大きくなってしまったから、お姉さんになってしまったから、私とお話しすることが出来なくなっちゃったの。
でも、それだけだよ。
いっしょにいるのは、変わらないよ。
「花、どうしたの?」
扉が開いた。
泣き声を聞きつけてやってきた芳江ちゃんが、心配そうに花ちゃんの肩を抱く。
「ママぁ」
「どうしたの、落ち着いて。だいじょうぶ、だいじょうぶよ」
芳江ちゃんが、花ちゃんの背中を優しく優しくさすっていると、花ちゃんはだんだん落ち着いてきた。
しゃくりあげながら、どうにかして言葉をつむぐ。
「ママ、ハノカがね、ハノカがね、いないの。もう、ずっと、いないの。花のこと、嫌いになっちゃったのかなあ」
芳江ちゃんが、こっちを見た。
そんなことあるはずがないのに、本当に目が合ってしまって、私の心臓が大きく跳ねる。
「妖精さんは、いつだって、花の隣にいるわ」
とっても優しい声。
ああ、変わらないね。こうやってママさんになっても、ちっともかわらないね。
強くて優しい、芳江ちゃん。
知ってる? 花ちゃんはね、あのころのあなたにそっくりよ。
「ね、花、だいじょうぶ。妖精さんは、ずっと花といっしょにいてくれるから。そんなに泣いてちゃ、妖精さん、心配しちゃうでしょう?」
花ちゃんは、ぴたりと泣き止んで、私を見た。
私がいる方向を、確かに見た。
「ほんとう?」
「本当よ。ママもね、いまの花ぐらいまでは、妖精さんとお話してたの。四年生になったころ、見えなくなってしまったけど。でもずっと、近くにいてくれたのよ」
「ほんとう?」
「本当。だから、妖精さんに笑われちゃわないように、しっかりしなくちゃね、花」
「……うん」
花ちゃんは、かすかに、微笑んだ。
その少しだけ寂しそうな笑顔が、あんまりいとしくて、なんだか切なくて、伝わるはずもなかったけれど、私は花ちゃんの頭を優しく撫でた。
本当よ、花ちゃん。
だから泣かないで。
私はいつだって、あなたを見守っているから。
「ママはどうして、ハノ……妖精さんがずっと近くにいてくれたって、わかったの?」
花ちゃんの問いかけに、芳江ちゃんは昔と変わらない笑顔を見せた。
「そうねえ。花、あなたが大きくなって、大好きなひとと結婚して、赤ちゃんを産んだら、わかるわ、きっと。──ね」
最後の「ね」は、どう考えても私に向けられていて、私は驚いて飛び上がる。
もしかして、芳江ちゃん──
知らずに、私は微笑んでいた。
大好きな大好きなあなたたちを、私はずっと、見守っているからね。
了
以上でございます。
読んでいただき、ありがとうございました><
いいなあ、いいなあ!nicoさんの絵と雰囲気がぴったりで、とてもいいです。
なんだか同じことしか言ってない気がしますが、語彙が少なくってすみません。
本文と関係のないコメント失礼します☆
依頼戴きました、イラストが出来上がりましたのでお知らせに参りました♪
我がサイトの絵処に掲載しております!お好きなのをお持ち帰り下さい♪
ご依頼&2000HITおめでとうございます☆
ほんわかしていて、ほろっときて、じんわり来る、こんないいお話がどうして書けちゃうんですか~光太朗様! もう! (←意味不明。笑)
大好きです、SSも、光太朗様も!
あ、勢いで告白しちゃった。なんて。(笑)
そうそう、小説大会ですが、私もなんだか心配しつつ見守ってます。始まった……んですよね?
えーと、私も光太朗さまの作品、楽しみに読ませてもらいますね!
もちろん、純粋に読者としての目線で。(笑)
ではでは。
となりのトトロ曰く、ようせいとか、怪物とか、そういうのは子どもしか見れないらしいですからな。夢があるって素晴らしい!
芳江がヨシエと最初読めなかったのは完全なゆとり。ちなみにうちの弟の名前は「堅都」というとてもカッコいい名前で嫉妬を覚えます。読みはなんだかどうしたものか、ですが。
それと、こちらのSSへの感想ありがとうございました。1万文字越えの短編は初めて書いたもんで、ぶっちゃけ結構苦労しましたわ。
小学生ってのは最近マセてますよー。俺が中3辺りに知り始めたことを小学4年で話すくらいですからなぁ。ブティックが彼らの知識にあるのかは、勝手な想像でしたがw
では、おつかれさまでしたー。
評価できないのがくやしくて思わず「くそー」と思っちゃいました。
わ、私の絵など完全に霞むくらいに素敵な物語、ごちそうさまでした!
文字も物語もうまいよーー。うわーーん。
くっそー、これ、童話にしたいよーー。
っていうか、こういうの書けるってすごいなぁ。尊敬しますっ!
あ、酔っぱらってるので、ついつい地が出てしまいました。
来週ヒマなので、この短編のイラスト書かせて下さいましっ。
うわーーん、うれしーよー。おかーさーん。
おつかれさまでした!! 最高のプレゼントです。
こっそりコピっとこっと。^^
p.s. 芳江をヨシエと読めた私は、ゆとりではないですなっ! ふふふ。
いそぎ…ですかね?
なんか癒された気分です。
バトンも最高!笑わせていただきました。
あと、申し訳ありません。私ずっっとお名前間違ってました。本当に、本当に申し訳ありませんでした。もう間違えません。光太朗さま。
勝手ながら光太朗さんは、ガッツリ書くタイプなんだと思ってましたが、違ったんですねえ。
色々書けちゃうんですねー。いいなー。羨ましい。てか、恨めしいー。
私のは、なんちゃってが頭に付きますから。
なんちゃってファンタジーとか、なんちゃってホラーとかね。
妖精と芳江さんとの繋がりがステキ!
これからもずっと、この家族と妖精は繋がっていくんでしょうねえ。
ステキよ、光太朗!
もっと私を癒して!
さあ!
イイ感じに脳が緩くなったところで退散しま~す。
うわあい、嬉しいです>< 「いい」というお言葉四つもいただきましたよ!!(笑
蜻蛉さまの素晴らしい短編もアップされていましたね。次は碧檎さまの番ですよぅ…(´ー`/笑
>愁真さま
拝見しました! そして、悶えました…>< コメレスにありましたが、いわれてみるとかの漫画家さんの香りがそこはかとなく! なるほど!! あまりの嬉しさになんといえばいいのか>< ああ早く自慢したい!!
もう本当にありがとうございました。家宝です、家宝><
>文樹妃さま
なんで「もう!」とかそんなまた心臓わしづかみにするんですか>< だめだ、もうメロメロだ…。直に「もう!」ってやられたい…。
嬉しいです、ありがとうございます! 私も文樹妃さま大好きです(そこ?
小説大会は、延期ってことだったみたいですね。納得。いよいよ今日から始まっ……あれ?
み、見守りましょう;
あ、拙作への嬉しすぎる感想も確認いたしました! ありがとうございます><
>蜻蛉さま
やー、ありがとうございます>< ダークっていわれてみたりほんわかっていわれてみたりですがどっちも単純に嬉しいです><
ヨシエ、読めませんでした!? あちゃー、できるだけ単純な名をってチョイスだったんですが。由美子とか加奈子にすればよかった……。
弟さん、かっくいいですね。ケント……? 違うのかな。どうしたものかってことは違うのか。は、まさか、カタミヤk(失礼
蜻蛉さまの短編、もうほんとにおもしろかったです。世の中に宣伝してまわりたい><
>Oicoさま(笑
なんという時間に! そして酔っぱらっていらっしゃるんですか! それを裏付けるかのようなお名前にウケました(笑
えへへ、そんないっていただけると、もう書いた甲斐があったというか、なんつーかもう充分! って感じですね。嬉しいです、ありがとうございます><
nicoさまの素敵なイラストがあってこそなので、こちらこそ心からの感謝を。って、コピってどうするんですか(笑 いやでも、こんなのでよければ、いくらでもなんにでも使ってください><
イラスト描いていただけるんですか!? やったあ! 意外なキャッチアンドリリース!(意味違うか。
楽しみにしています><☆
>愛田さま
癒されましたか? ありがとうございます>< イラストの癒しパワーに少しでも歩み寄れれば、と思って書いたので、嬉しいです。
あ、間違えてました? いいんです、だって私も最初間違えていたので(笑 自分の小説をなろうで出そうとして、「光太郎」で検索しても出てこなかったという伝説が。やっかいですねー、「朗」。テキトーに決めすぎた…。
>でん助さま
後半のテンションはどうしたことですか(笑 吹き出してしまったんですけども(笑
がっつりもちょっつりも好きです、とにかく書いていられれば幸せです。がっつりっていっても、文庫本一冊以上の容量はほとんど書いたことないんです。飽きるから(笑
いやあ、癒しになって幸いです。書いて良かった><
>伽砂杜さま
ぴったりですか! 良かったです、嬉しい><
妖精さんといっしょに暮らせたら楽しいでしょうね。どこかで捕獲してくるか……。でも見えなくなっちゃうなら、やっぱり悲しいなぁ…。
あたたかいもので満たされたなんて、嬉しいお言葉をありがとうございます><